テニスの表彰式

来月にはいよいよ全仏オープン
錦織出場予定であり、ジョコビッチナダルも揃って出るはずです。
マレーは怪我の影響で厳しいかもしれません。
今年はパリ五輪もあるので、ランキング争いにもより注目です。

 

「表彰式」にもスポーツマンシップ

私がいつも感動するシーンがあります。
それが大会の表彰式。
マイクを渡された選手の第一声に、
相手選手・チームを労う選手がよくいます。
今日の試合含む今大会の勝ち上がりや、今シーズンの活躍を讃えたりします。

実際は、トロフィーを掲げるチーム、あと一歩届かなかったチーム、
心中全く違うのでしょう。
負けた側は悔しさが表情に出て、マイクにまでのりつつも、
タフなスピーチをなんとかやります。自分を負かした選手へ「優勝おめでとう。」
勝った側は喜びと安堵感がありつつも、もう1人の主役へ「準優勝おめでとう。」
一緒に戦い抜いた陣営にも選手が直接お礼を言います。
同じように大会運営に関わったスタッフやスポンサーへの一言も忘れません。
ここまでで十分すぎるのにファンに対しても感謝を述べてくれます。
"形式的"に映る人もいるかもしれませんが人生のかかった大一番の後、
ここまでしっかり仕事をします。

いつの時代、どの大会でも、試合のあとに涙する選手はいます。
集中してプレーしているとき以上に、表情に出るものがあります。
自分のチームへ向けて話しているときなんかは特に。
最近では去年のウィンブルドンジョコビッチの涙もありました。
我々はテニスを週末の楽しみとして観ていたり、
プレーの参考として観ていたりと様々ですが、
「世界」「スポーツ」「真剣勝負」といったものを画面越しでも、
少しでも感じさせてくれるテニス選手の姿勢に、私は拍手を送ってしまいます。
素晴らしい表彰式に勝る光景は日常なかなかありません。

余談ですが、私が中学生の頃、とある大会での出来事。
試合中の私は会場に響く放送で名前を呼ばれ、警告を受けます。
原因は、その態度。プレー中のマナーが悪かったんです。
別の大会、表彰式では優勝した私にマイクを渡されたことがありました。
大きい大会のときには新聞記者からコメントを求められたこともあります。
こういうとき、グランドスラム決勝を戦った選手たちを思い出すようになり、
「練習の成果を存分に発揮しました。」と終えるのではなく、
相手選手と大会開催をしてくれた先生方にお礼を言うようになりました。
毎試合のプレッシャー、勝つまでのプロセス、相手との勝負を何度も経験して、
大会があることの意味も考えるようになったのが、確かその頃。
はじめは正直、"テニス選手の真似"もあり、
プロと重ねてるところが今思うと恥ずかしいですが、
子どもながらにプロやスポーツから学んでいた気がします。