テニス選手とフェア精神

今週はATP250が2大会、ATP500はバルセロナです。
バルセロナでは日本勢、錦織の出場表明がありつつも欠場。本戦は西岡のみ。
2連覇中のアルカラスは先週に引き続き欠場。
ナダルの復帰も話題です。

 

選手同士のやりとり

2回戦ナカシマ(87位)vルブレフ(8位)。第1セットはナカシマ。
第2セットタイブレーク。1-1のナカシマのサービスのときです。
ルブレフの軌道の高いフォアハンドはコーナーいっぱい、ラインを捉えそのままウィナー。
すかさずナカシマは手でインのジェスチャー、ボールマークを足で消します。
それにルブレフも反応し右手を上げます。


フェアプレー

今回のナカシマのように、際どい判定を相手のポイントとすぐ認めるテニス選手。
それに対して「サンキュー」とリアクションするテニス選手。

テニスはポイントの取り合いです。
相手がポイントをとると当然、自分にはポイントは入りません。
なので一見、ナカシマの反応は何てことのない、些細なことにも思えますが、ここ舞台はATP500。
フェアな精神、正々堂々を本番でも表してくれた。良いシーンだと私は思います。
今ではSNS、動画媒体などでテニス選手のこういう素晴らしいやりとりはよく出てきますね。
プロ同士の戦い。
それも世界のレベルです。
決して当たり前ではないと思います。

 

テニスはフェアじゃないとできない

「テニス自体、フェア精神をもっていないとプレーできない」
そんなカルチャーがあるかもしれません。
我々素人がコートを借りて試合をするとき、審判はいません。
セルフジャッジが基本です。
相手選手の打ったボールの判定を自分が決めます。
ボールの行方は自分にしかわからない、なんてことしょっちゅう。
スポーツマンシップ」なんて表現は綺麗ですが、
それだけ当たり前じゃないってわけです。
だからわざわざ、スポーツマンシップと取り上げる意味もあります。
漫画『テニスの王子様』第1巻のはじめのシーンなんて、懐かしいですね。


審判の判定をも覆す!

(前回の記事にも少し書きましたが、)
テニスは、スポーツは、「ルール」ありきです。
審判の判定はある意味"絶対"。だってルールでそれを担保されているからです。
審判のした判定を、仮に間違っていたとしても、
変更するなんてこと絶対あってはなりません。
それを許したらもうスポーツとして成さなくなります。
けれどテニスの試合では審判の判定を覆すケースが
たった1つあります。

それは、自分に不利な判定を自ら申告したとき。例えば、
相手ショットのコールがアウト →よって自分のポイント。けれど、
この相手ショットは入っていて →且つ自分には打ち返せなかっただろう、と推測。
これを審判に告げ、相手のポイントになるときがあります。
これも性善説と捉えると当たり前となってしまいますが、
現実そんな簡単な話でないことは誰にでもわかります。
本当テニス選手には頭が上がりません。
審判の判定を変えることさえできる、
ルールよりも大事なもの、それが「フェア精神」です。
こんな状況、シーンって他のスポーツでもあるんでしょうか。


『Amazing SPORTSMANSHIP From Ruud』

www.youtube.com

『Ruud Sportsmanship In The Heat of the Battle Against Djokovic In Nitto ATP Finals!』

www.youtube.com

『Incredible SPORTSMANSHIP In Rublev vs Dimitrov』

www.youtube.com

『Sharing Is Caring! 🤝 Gael Monfils On Hand With The Mid-Match Snacks!』

www.youtube.com