テニスの起源って何だろうサイト

本文中の敬称は省略させていただくことがあります。

ラオニッチ35歳、錦織36歳、デルポトロ34歳

2026/1/12

news.tennis365.net

 

ラオニッチ引退

ラオニッチが引退を発表しました。
BIG4時代に活躍した、現在35歳のプレイヤー。
ビッグサーバーとしてよく知られ、ウィンブルドンでは準優勝があります。
カナダ出身としては同い年にポスピシル、少し前にダブルスのネスター、
今ではオジェアリアシムとシャポバロフがいますが、
2010年代のラオニッチの登場が、カナダテニスの印象を一気に変えました。
途中からのヘアスタイルの変化も良かったですよね。
またジャパンオープンにもよく来てくれて、なんと3度の決勝進出。
錦織との熱戦も多く、日本のテニスファンには大きなインパクトを残したと思います。


錦織vラオニッチ

ラオニッチと錦織の同世代対決。
ビッグサーバと正確リターン。
2人によるタイブレークは本当に多く、且つ長い試合も多かった。
錦織は東京で2度の優勝がありますが決勝はどちらもラオニッチ。
ニューヨークでの深夜に終わった試合もありました。
お互い自国では唯一のトップ10選手であったため、常にエースの立場。
そんな中2015年デ杯でも対戦。この試合もファイナルセットでした。
通算対戦成績は錦織5勝、ラオニッチ2勝。


錦織世代

記録

錦織は1989年12月生まれ。2007年プロ転向
ラオニッチは1990年12月生まれ。2008年プロ転向
ディミトロフは1991年5月生まれ。2008年プロ転向
チリッチは1988年9月生まれ。2005年プロ転向
デルポトロは1988年9月生まれ。2003年プロ転向

この選手らを今回「錦織世代」としました。
よく言われていたのは、BIG4の次の世代です。
世界ランキング最高位は、
錦織が4位。ラオニッチ、ディミトロフ、チリッチ、デルポトロが3位。
グランドスラム優勝は、チリッチ1勝、デルポトロ1勝。
グランドスラム決勝は、
錦織1回、ラオニッチ1回、ディミトロフ0回、チリッチ3回、デルポトロ2回。
ファイナルズ出場は、
錦織4回、ラオニッチ2回、ディミトロフ1回、チリッチ4回、デルポトロ4回。
年に9回あるマスターズにいたっては優勝が、
ディミトロフ、チリッチ、デルポトロの1回ずつのみ。
これらの戦績、難しい見方ですが決して多い数ではないでしょう。
因みに錦織とラオニッチの「ビッグトーナメント」優勝はいまだ0ですが、
2人合わせたマスターズ準優勝8回は全てBIG4に敗れています。

2008年

錦織は2007年10月デビュー。プロとして年始から活動をするのは2008年から。
2008年はラオニッチ、ディミトロフのプロデビューでもありました。
この年ラオニッチは来日し吉田記念テニス研修センターに来ていたことは、
私は後になって知りました。
ディミトロフは、ウィンブルドンジュニアの優勝がありましたね。
そして錦織は、2月のツアー優勝から始まり、全米、北京五輪などと目まぐるしい年。
チリッチもこの年にツアー初優勝とグランドスラム4回戦を経験。
そしてデルポトロは4週連続優勝、全米ベスト8、ファイナルズ出場。
このときはまだ、デルポトロ、チリッチ、そして錦織の躍動といった
3選手へのインパクトのみが強かったと思います。

2014年

この年ウィンブルドンでは、
ラオニッチディミトロフが準決勝へ進みました。
ラオニッチは3回戦で錦織に、
ディミトロフは前年度優勝したマレーに勝利。 
全米では錦織チリッチが決勝進出。
それに準決勝ではチリッチがフェデラーに、
錦織がジョコビッチに勝つというとても印象に残る結果でしたね。
この大会でもラオニッチと錦織はあたっていますが、
実は全米オープンシリーズ第1位がラオニッチでした。
この勢いそのままに来日、東京では3年連続の決勝戦です。
年末のファイナルズには錦織、ラオニッチ、チリッチの3人が初出場。
そういえば、この年この3人ともがフェデラーに勝ちましたね。
「錦織世代」が果敢に「BIG4」に挑んでいった時代です。


比較してみて(誕生日とテニスの関係)

錦織とラオニッチは12月生まれ。チリッチとデルポトロは9月生まれです。
以前、サイエンス誌に掲載された
「生まれた時期がテニス選手の成功にどの程度寄与しているか」という論文。そこには
男女問わず、早い誕生日ほど選手の人数が多いこと。
テニスにおいて誕生日はその後の成長に大きく関与する ”と結論付けていました。
ちなみにITF規定では、大会の誕生日区切りは1月1日~12月31日です。
ここだけで考えると錦織12月29日、ラオニッチ27日生まれって凄く不利だったんですね。


再起なるか?!

錦織効果で最近のテニス視聴者は増えました。
「BIG4」と「錦織圭」が同じ時代のことを取り上げる人もいますが
その相乗効果は確かにあります。
有明にいると海外勢の中でも、チリッチとラオニッチは特に知られた存在に思います。
私の中でも少し特別です。 そんな彼らも30代半ば。
現役続行中の錦織、ディミトロフ、そしてチリッチ。 
フェデラーナダルらと戦った経験を、
シナーアルカラス世代へぶつけてほしいところです。
最後に、SuperThanks RAONIC!!!!

Milos Raonic | Overview | ATP Tour | Tennis
Kei Nishikori | Overview | ATP Tour | Tennis
Grigor Dimitrov | Overview | ATP Tour | Tennis
Marin Cilic | Overview | ATP Tour | Tennis
Juan Martin del Potro | Overview | ATP Tour | Tennis

2026/1/4

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2026/1/20

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2026/2/23

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ロディック30歳とヒューイット34歳

2026/2/21

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ヒューイットvロディック

キャリアの似た選手というとヒューイット、ロディックを思い出します。
ヒューイットは1980年2月生まれ。1998年プロ転向、2016年引退
ロディックは1982年8月生まれ。2000年プロ転向、2012年引退
同じ時代を戦った両者、共通しているのは、
世界ランキング1位、グランドスラム優勝、デビスカップ優勝、
ビッグトーナメントの優勝合計6。 引退後は殿堂入りを果たすなど。
違う点をあげると、
ヒューイットはプロ期間が16歳から34歳。
ロディックは18歳から30歳。
お互い自国開催のグランドスラムがあり、
ヒューイットは全豪の出場回数そのものが、
ロディックも全米出場回数は多く、さらにナイトセッションセンターコートの回数も多いです。


オーストラリアvアメリカ

ヒューイットはオーストラリア、ロディックはアメリカ出身。
両国ともテニスの歴史において非常に重要な国と言えます。
20世紀初頭から国の代表選手が世界で戦い、グランドスラムの優勝争いをしてきました。
デビスカップの優勝回数も、1位アメリカ、2位オーストラリアの記録は圧倒的です。
そして21世紀を迎えた頃。
両国ともかつての勢いはなく、男子ツアーは本格的にグローバル化が始まります。
そんな中現れた期待の若手2人。

New Balls Please

現在、若手注目選手らの総称は「NextGEN」ですが、
このようなキャンペーンをATPが初めて打ったのが14名からなる「New Balls Please」。
このNew Balls世代・選出選手でもあるヒューイットとロディック。

世界ランキング1位

世界1位といっても、 在位期間はヒューイット80週、ロディック13週。
年間ランキング1位はヒューイット2度、ロディック1度。
年間ランキング1位の年少記録は当時、
ヒューイット1位(20歳275日)、ロディック2位(21歳79日)でもありました。
そしてヒューイットは年間通して1位を阻止した年が1度あります。
テニスにおける「世界ランキング」というのはとてもシビアなもの故に、
ランキングに関する記録は、選手の戦績と直結します。

直接対決

直接対決は14度あり、7勝ずつ。
グランドスラムでは4大会すべてで対戦があり5試合。
うち最後まで進んだのが3試合で、5セットとなったのが2試合。
芝も得意な2人ですが芝での対戦は3戦ありロディックの全勝。
通算共に7勝ずつ、けれど7戦目までだとヒューイットの6勝1敗です。
そこからロディックの6連勝でした。
両者とも10代から活躍がありましたが、
キャリアの若干の違いが対戦成績にも反映されているように思います。
意外にも決勝での対戦は0。
グランドスラム以外だと、すべてがアメリカかイギリスというのも面白い。


比較してみて(効用関数)

もちろんこれらは定量的なこと。 定量的というのは、測れるということです。
感情はある意味では測れません。
グランドスラム決勝にかける思いと、
マスターズ決勝にかける思いの違いは数値化できません。
ただ、成績比較でよく見るのが「○○優勝」という、優勝に特化したもの。

これはどうでしょうか?
テニスの成績で”数値化されているもの”は「賞金」と「ATPポイント」です。
賞金は、テニス内在的なもの以外にいろいろな変数による影響がありますが、
ポイントというのは、基本的にはテニスだけの見方だと思います。
つまり”難易度”や”価値”みたいなものです。
具体的にはグランドスラム準決勝は、マスターズ1000の準優勝よりもポイントが高く、
ATP500の優勝は、グランドスラム準々決勝よりもポイントが高いです。
「グランドスラム2週目が目標」とする選手は多いですがこの成績は、
ATP250決勝進出よりも多くポイントを手にします。
このATPポイントを、価値の高い順と仮定すると、
効用関数と見立てるものは「優勝回数」ではなく、「ATPポイント」と言えます。
最後に、HappyBirthday HEWITT!!!!

Lleyton Hewitt | Overview | ATP Tour | Tennis
Andy Roddick | Overview | ATP Tour | Tennis

 

メドベージェフ30歳とロディック30歳とズベレフ28歳

2025/12/26

thedigestweb.com

 

2026/2/11 祝

2月11日といえば、建国記念の日。日本は祝日です。
そしてこの日は現役選手でいうとメドベージェフの誕生日です。
この日を、去年から待っていました。
「メドベージェフってロディックと成績比較するとどれくらい差があるんだろう?
 あっ、ロディックの最後の大会は30歳の誕生日に出場してた大会!
 メドベージェフが30歳になる今年が比較するチャンス!     」


メドベージェフvロディック

メドベージェフは1996年2月生まれ。2014年プロ転向
ロディックは1982年8月生まれ。2000年プロ転向、2012年引退
このように現役時代は重なっていないので直接対決はありません。
時代の違う選手とは言えますが離れすぎてもいません。
2人の共通点といえば
「世界ランキング1位」と「グランドスラム優勝」があることですね。
また、BIG4の連続世界ランク1位の前後の選手です。
結果はご覧の通りでした。
(今回、主要な成績をピックしました。GSは準決勝進出以降から)
ATP250の優勝回数の開き具合は予想外でしたが
確かにこのグレードの放送枠を考えるとなるほどです。
共通点として、2人ともハードコートを得意としている、
そしてグランドスラム決勝は2大会でのみとなっている。
世界ランキング1位の期間も近く、 メドベージェフ16週、ロディック13週。
ビッグトーナメントの優勝は、 メドベージェフ8勝、ロディック6勝。

 

メドベージェフvズベレフ

メドベージェフと比較というと、以前からズベレフをよく考えてました。
同世代のズベレフは、年齢だとメドベージェフより1つ下。
活躍が早かったのは間違いなくズベレフ。
「NextGEN」1期生の中でもズベレフの活躍ぶりはそれこそ
ナダルやデルポトロを思い返すほど。
NextGENファイナルズにもズベレフは欠場し、通常のファイナルズに出ていましたね。
ただ、現在ズベレフはグランドスラム0勝、世界ランクの最高は2位。
「この成績が尾を引いて過小評価されている」と、勝手に私は思っています。
結果はご覧の通りでした。
グランドスラム以外はほとんど変わらない、それに
同世代でマッチ勝利数100の差は大きいといえます。 
世界ランクトップ10の期間は、ズベレフの方が長いでしょう。
今回の3人の中では、
グランドスラム異なる3大会で決勝進出しているのはズベレフのみです。 
そういえばジョコビッチの年間ゴールデンスラムを阻んだのがズベレフ。
年間グランドスラムを阻んだのがメドベージェフでしたね。



比較してみて(ザイオンス効果)

メドベージェフとロディックの大きな差は「ATP250」
メドベージェフとズベレフの大きな差は「グランドスラム」
というざっくり結論でした。
このATP250とグランドスラムは、大会グレードだと1番下と上。
年間の大会数やポイントから、メディアの扱いと、最も差があるグレード間です。
そしてこれは、”日本国内での放送量”を考えると、
「メドベージェフとロディックって…」という感覚は、
日本で放送されていなかった大会から来ていたもので、
「メドベージェフとズベレフって…」という感覚は、
日本で放送されるうち最も期間の短い大会から来ていたもの、といえます。
「大会グレード」とはテニス内在的なものですが、
「放送量(メディア)」「国別」などは完全にテニスの外による要因。
ザイオンス効果とは日頃から顕著にわかる心理現象ですが、
テニス選手への感覚も例外ではないはずです。
今回の比較、そんなに的外れでもなかったかもしれません。
最後に、HappyBirthday MEDVEDEV!!!!

Daniil Medvedev | Overview | ATP Tour | Tennis
Andy Roddick | Overview | ATP Tour | Tennis
Alexander Zverev | Overview | ATP Tour | Tennis

 

振り返り2025シーズン

2025/9/30
アルカラス人気と好天 大会は最多観客動員記録を更新 12万1045人が世界最高のテニスを堪能 木下グループ・ジャパンOP - スポーツ報知

2025/12/30

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ジャパンオープン2025

今年のジャパンオープンはアルカラスの初来日とあって、
早くから大きな話題となっていました。
前売り券は売切れ続出。
錦織不在、他日本勢では2回戦進出が最高、トップ10選手の欠場も続いたにも関わらず、
観客動員数で過去最多を叩き出したのは”アルカラス人気”と思っていいでしょう。


マスターズ1000

今年のマスターズ、9大会中なんとマスターズ初優勝が5人も出ました。
これは現行の制度になった1991年以降最多タイの人数です。
1年間やって9大会もあって、それでも初優勝者はなかなか出ないんですね。狭き門です。
また、世界ランキング1位の優勝者が出なかった年にもなりました。
下記は、大会優勝者たち。
・J.ドレイパー/インディアンウェルズ
・J.メンシク/マイアミ
・C.アルカラス/モンテカルロ
・C.ルード/マドリード
・C.アルカラス/ローマ
・B.シェルトン/トロント
・C.アルカラス/シンシナティ
・V.ヴァシュロ/上海
・J.シナー/パリ


2026シーズン

日本勢
本記事を書く前に、2024年シーズンの振り返り記事を読みました。
24年というと日本勢の活躍やパリ五輪もあったりと、
歴史的瞬間が多かったと思います。
では25年はというと、ずっと感じていましたが少し落ち着いた印象です。
そして日本男子、本格的に苦しくなったと思います。
もちろん戦っているレベル、ファンが望んでいるレベルがたった20年前とは全然違います。
「グランドスラム本戦に日本選手がいること」が当たり前になったここ10年。
そういった歴史を知っている日本のファンは、ある意味”活躍ボケ”になっているかもしれません。
またランキングでは10月20日付、望月慎太郎が93位へ!
自身初の「世界ランキング100位」を切りました!
(現時点では11月10日付、92位が最高)
それでも大々的にとりあげた記事はなかったと思います。
テニス雑誌『スマッシュ』でもかなり小さなものでした。

全豪オープンは、すでに本戦の選手は決まっていて男子は望月1人のみ。
錦織は予選に出場するそうで、他には西岡、坂本、島袋、綿貫の5人。
また女子では大坂が本戦から、予選には坂詰、日比野、柴原の3人。
因みにこの望月と大坂は1月のユナイテッドカップに出場予定です。
この2人のコンビは恐らく初めてでしょう。
正直あまり想像がつかなくて、とても面白そうです。



男子ツアー

なにかと「2強」といわれる男子テニス。
もうこの話、新鮮味はないので最後にサクッと勝率だけ振り返ると、
アルカラスは年間79試合。マッチ70勝で勝率は88.6%。
シナーは年間63試合。マッチ57勝で勝率は90.5%。
アルカラスは自身最多の勝利数と勝率で、シナーは2年連続で勝率90%超え。
グランドスラムは2人で独占中、
マスターズでも初優勝者以外は2人で独占。
世界ランキング3位ズベレフ、4位ジョコビッチ、5位オジェアリアシムらとの対戦も、
今年のを2人合わせると13勝1敗という成績。
2人が強い以上に、
それぞれキャリアピークを迎えていると捉えてもいい程の出来でしたね。
今後この2人に対抗するのは、
フォンセカ、フィス、メンシクあたりでしょうか。
あとは、ルーネが2強の流れを少しでも変えるんじゃないかと楽しみにしていたのですが、シーズン途中で大きな怪我に見舞われて残念でした。
ということで、ここで上げた4人がツアーをどう変えてくれるのか?
そんな見方で来シーズンは追っていこうと思います。
Carlos Alcaraz | Overview | ATP Tour | Tennis
Jannik Sinner | Overview | ATP Tour | Tennis
Joao Fonseca | Overview | ATP Tour | Tennis
Arthur Fils | Overview | ATP Tour | Tennis
Jakub Mensik | Overview | ATP Tour | Tennis
Holger Rune | Overview | ATP Tour | Tennis


引退

今年、長いキャリアを終えたのがフランスのガスケ。
フィリップシャトリエ1回戦でマッチ610勝目をあげ、2回戦敗退。
キャリアは23年、全仏出場22回、マッチ610勝というさすがの記録の数々。
そんなガスケと同郷で同い年なのがモンフィス。
モンフィスは2026年シーズンに引退すると発表済み。
さらに1つ年上のワウリンカも引退発表がありました。
今年はジョコビッチからもそんな話題が出ましたね。
皆がトップ10常連で、20年選手。
下記は4選手のマッチ勝利数
・ガスケ610勝
・モンフィス583勝
・ワウリンカ582勝
・ジョコビッチ1163勝
Richard Gasquet | Overview | ATP Tour | Tennis
Gael Monfils | Overview | ATP Tour | Tennis
Stan Wawrinka | Overview | ATP Tour | Tennis
Novak Djokovic | Overview | ATP Tour | Tennis

男子プロテニスって? ③テニスを初めて観るなら

 


初心者に向いてる大会「ATP MASTERS1000」

「初心者に向いてる○○って何ですか?」とよくありますね。
初心者という情報のみでの回答は難しいですが、
大会のグレードは「マスターズ1000」がいいですね。

3セットマッチ

理由1つ目は、3セットマッチ。初めて観るのに5セットは長いです。
スポーツには時間制限のある・ないと大別できます。
バスケは時間制限がありますし、野球はありません。テニスもありません。
時間制限のないスリリングなところは醍醐味ではありますが、
場合(人)によっては途中でだらけてしまう、飽きてしまうかもしれません。
さらにテニスはバスケと違って屋外スポーツです。
試合開始予定が変わることはしょっちゅう。
こういったことを考えると、
初めから5セットマッチを観るリスクをとることはないと思います。

選手・大会のレベル

理由2つめに、選手と大会のレベルの高さです。
「マスターズ1000」にはトップ選手の出場義務というのが発生します。
前年度末に世界ランキングトップ30にいた選手には、文字通り出場義務が伴うのです。
つまりこの<グレード>と<それ以外>では、出場規定が若干異なります。
さらにマスターズ1000は、グランドスラムよりも出場選手が少ないです。
"世界ランキングの高い順"というルールで選手が決まる中、
人数が少ない方がよりランキングの平均は高くなります。
この理論だけでも十分に面白い見方はできますし、 名前の聞いたことのある選手を見るチャンスも広がります。
大きい大会だけあって、メディアによる取り上げ方も全然違います。
テレビ用の実況解説が付いたり、メインカメラ1つとってもけっこう違います。
選手らのモチベーションや表情(真剣度合いも?)なども、小さい大会よりはきっと違うと思います。
また、ここでいうレベルとは「世界ランキング」「大会グレード」の単純な数字上の話でしかありません。
世界ランキングの高い選手や、大きな大会の見方を述べているだけ。
もちろんどの選手・どの大会も、面白く観れますよ。

年間9大会

”初めて”というのはわからないことだらけ、気になることだらけ、 さらに、
興味を向ける対象や維持もよくわからなくなってくるものです。
そこを踏まえてもマスターズ1000です。
このマスターズ1000は、1シーズンに9大会あります。
1年間に9回のチェックで追いかけられます。
テニスの大会はとにかく数が多い、けれどグランドスラムの4回は少ない。
「年間9回なら新しいことを始めるハードルも低い」というわけです。


初心者に向いてる大会「JAPAN OPEN」

国内唯一の国際大会
「ジャパンオープン」もそうでしょうね。 単純に日本人選手が多いです。
「外国でやっている外人を観るより、東京でやっている日本人の方がいい」という人もいると思います。
このあたりは個人の感覚ですし、心理学的からもわかります。
今回、男子テニスのことを書いていますが、
日本でやる「ツアーレベル」の大会、男子は1大会、女子は2大会あります(国別対抗戦は除く)。
ちなみに「国内唯一の国際大会」というのは、メディアでよく聞く謳い文句で、
”唯一”というのは男子の話、”国際大会”というのはツアーレベルのことをこの場合指します。
どの大会も9月~10月。
自国選手を応援する盛り上がり・興奮は他のスポーツ同様です。
”テニス好き”ではなくても、
”お祭り・イベント好き”から入るのも良いと思いますよ。



男子プロテニスって? ②ATPツアー/下部ツアー

 


下部ツアー「ATP CHALLENGER」~「ITF FUTURES」

プロの大会。最初の参加は1番下の大会から、 「フューチャーズ」から出るのが基本。
我々素人もそうですね。地区大会 →都道府県大会 →全国大会のようにです。
それにテニスでは、素人であっても、実力さえあればグランドスラムに誰でも出れます。
そういう仕組みになっています。
また、全日本選手権を優勝した「日本一」の選手たちのほとんどが、 
この下部ツアーを転戦としています。 
世界ランキング24位(日本男子歴代2位)まで上りつめた西岡を見ても、 
1年間通してチャレンジャー大会に出場しなかった年は、たった2回しかありません。
「フューチャーズ」「チャレンジャー」はこの三角形では最下位に位置しますが、 
甘い世界ではないことは言うまでもありません。



ATPツアー「GRANDSLAM」~「ATP250」

メディアで話題になるのがこのグレード。
「ATPツアー」「ツアーレベル」「ツアー」などいろんな言い方を聞きますがどれも同じ。
ここを主戦場とするのは世界ランキング100位付近だと思います。
そしてこのツアー(色付き)の中でも、
グランドスラム」「マスターズ1000」はビッグトーナメントと称され、
他の大会とさらに一線を画します。
我々ファンとしてはあまり意識する必要もありませんが、
記録の話とか、誰と誰を比較するとか、何か定量化したいときには知っていてもいいかもしれません。 

日本男子優勝

日本男子でこれまでツアー優勝を果たしたのはわずか5人。
せっかくなので一緒にグレードも。 
松岡修造/1回(1992ソウル/ATP250)/その他準優勝を2回 
錦織圭/12回(ATP500を6回、ATP250を6回)/その他準優勝を15
杉田祐一/1回(2017アンタルヤ/ATP250)
ダニエル太郎/1回(2018イスタンブル/ATP250)/その他準優勝を1回 
西岡良仁/3回(2018深圳/ATP250)(2022ソウル/ATP250)(2024アトランタ/ATP250)/その他準優勝を3


東京って何?ウィンブルドンって何?

東京(ジャパンオープン)
意外と大事なこと。 テニスでは、大会のことを「大会名」で呼ぶことはありません。 
「大会名」ではなく、「地名」を使うのが通例です。
通例なので正確な理由はわかりませんが、
大会名は長くなりがち且つ、いつだって変わり得ます。
同じグレード・同じ会場の大会を、「同じ大会」とするテニス界では、 
地名が1番意思疎通に適しています。 
例えば、下記3つはすべて同じ大会。東京で行われる大会の「大会名」と優勝者です。 
(約20年で冠スポンサーが3社入れ替わりました)
AIGジャパンオープン・テニスチャンピオンシップス2006」 フェデラー
楽天ジャパンオープン・テニスチャンピオンシップス2010」 ナダル
木下グループジャパンオープン・テニスチャンピオンシップス2025」 アルカラス
既述のとおり全て同じ大会とするので、
 「東京ではこれまでフェデラーナダル、アルカラスらが優勝している」と言うことができます。
因みに「ジャパンオープン」というのは通称。日本人しか使わないかもしれません。

ウィンブルドン
グランドスラムの「○○オープン」をよく見るけど、ウィンブルドンは何なの?
これは私がよく受けた質問でした。
ウィンブルドン」「全英オープン」「全英オープンテニス」「全英」は、すべて同じ意味です。
「日本人」を「邦人」とするのと同様の理論。”文字数の問題”です。
さらに言えば、そもそも外国語。外国語を扱うと”表記の問題”がついて回ります。 「ウィンブルドン」と「ウインブルドン」は同じでいいでしょう。
カタカナに関する論文も私はいくつか読んでいますが、まぁ必要以上に考えなくていいですね。
ここまでテニスの話ではありませんが、
こういう細かいところが最初は気になるものですよね。 



男子プロテニスって? ①ATP/ポイント/オリンピック

 


テニスの大会

テニスのプロ大会には種類分けがある

この種類とは公式に定められているもので、今回ざっくり概観を考えてみました。



よく見る三角形

図の情報

大会プログラムに載っている。ネットでもすぐ出てくる、1つの三角形があります。
よく見ますが正確ではありません。

何が間違っているか

こういう表とは「1つの指標」を、「1つの表」にするから比較ができます。
例えば試験の結果、
国数英理社も「1つの指標…点数」を「1つの表…五角形」を使って整理しています。
しかし、ここでいうテニスの三角形は違います。
1つの表は「三角形」であるけれど「複数の基準」があります。
これではどうしても矛盾が生じます(後半で説明)。


外側から内側へ

「公式戦」とは

(以下、本文はグレードの表記は日本語統一)
公式戦と非公式、エキシビションとそれ以外などの線引きが難しく、
今回は、対戦結果が公式の対戦成績に含まれる大会を、公式戦としました。

「ATPポイント」

大会によって「ポイントがつくか・否か」も関係します。
このポイントを基準に世界ランキングが決まり、
その世界ランキングを基準に出場できる大会が決まります。
"大会出場資格"とも言えますから、とても大事です。

「ATPツアーレベル」

「ツアーレベルか・否か」意外とメディアでも聞く情報かもしれません。
ツアーとは図でいう三角形内にある大会のことです。
ITFフューチャーズ」から、「グランドスラム」まで。
上に向かう程大会規模は大きく「出場者レベル・人数」「賞金」
「獲得ポイント」等々が比例しています。
三角形の外側にある大会は、真剣勝負であっても原則ポイントは付与されません。
さらには出場条件も違います。
ポイントが付かない、出場条件もツアーとは違う大会は、 
ツアーをメインに回っている選手たちにとっては、
また違った意義やモチベーションがあるかもしれません。

ATPポイント

団体戦

ここまで「世界ランキング」という言葉を何度か使ってきました。
スポーツ界ではよく聞きますね。
同じくらい「ポイント」というのもよく聞きます。
これ正しくは「ATPポイント」(男子)です。
このポイントから、ランキングが決まり、そのランキングから
出場できる大会が決まるのは先述の通り。
ですが、正確には、この世界ランキングですべて決まるわけではありません。
ここでようやく団体戦について。
団体戦には、キャプテンが必ずいます。
そして団体戦に出場する選手を決めるのはキャプテンです。
ランキングという指標、数字のもつ説得力は参考にはなりますが
最終決定権があるのがキャプテン、
それが団体戦です。

 

個人戦 *世界ランキングA

結論、世界ランキングは2つあります。
便宜上今回は「A」と「B」にしました。
いわゆる世界ランキングという言葉が使われるときは、このうちのAを意味しています。
これはメディアでも、発信した人に自覚があるかどうかは関係ありません。
注釈がなければA、それほど”Aの方がメイン”と思っていいです。
出場できる大会を決める基準も、このランキングAのこと。
仕組の説明は省きますが、
このランキングAは、 直近52週間の成績を元に作成されています。

特別な個人戦 *世界ランキングB

ランキングAは、直近52週間のプレーを元に作成されますが、
ランキングBは、今年のプレーを元に作成されます。 つまり「今年の強い順」です。
そして、この今年強かった8人だけが出場できる大会が「ATP Finals」です。
図では三角形の外に出しています。 なぜなら、大会に出場できる基準が違うから。
基準とするランキングが違うからです。
出場条件や出場レベルを測るランキングが2種類あること、これが選手としては重要で、
今のテニス界の仕組みです。 
実は冒頭の「世にある三角形は間違っている」も、ここの話です。