テニス選手のラケット投げる件(後半)

テニス選手のラケットを投げる件。後半。


テニス界の対応は

ルールではラケットを壊すまでいくと「警告」となることがほとんどです。
これは物を壊すことに一定のネガティブ要素を認めています。
ルールには「失格」や「出場停止」もあります。
因みに、ドーピングは1度で出場停止。
去年では、相手のプレーを妨害する行為による罰金の額が話題にもなりました。
ラケットを投げても1度で失格にならないということは、
そこもある意味一定のラインを超えていないという判断であり、現状・現代の考え方なんでしょう。


世間一般的なリアクション

これは私の感覚ですが「テニス選手のラケット投げるのは良くない」と
"わざわざ"主張する人。
その多くが”普段テニスを見ない人””世界レベルの戦いを見ない人”のように思います。
当然そういった人たちの方が多いわけで、
そうなると「ラケット投げるのは良くない」と言う方が簡単です。
多くの人の直観にも合うでしょう。
マジョリティはいつでも強く、さも正しく映りますから。
ここの"数のギャップ"も本来とても重要です。


想定される批判

こうして見てみると「テニス選手は何してもいいのか?」「テニス選手(スポーツ選手)に肩入れし過ぎ」といった批判が予想できます。
そうしていないつもりでもこればっかりは本人がどうこう言えません。
私はとてもテニスを観ている方ですし、それ相応のバイアスがかかっているはずです。
ただ、「テニス選手のラケット投げるのは良くない」と"わざわざ"発言する人に伝えたい。


これだけ気をつけよう

まずテニスを、少なくとも数年は観てから発言してほしいですね。
その選手のこと、どれだけ知ってますか?
テニスの大会、いくつ知ってますか?
他の競技をよく知らない私は、
ワールドカップで頭突きをした元サッカー選手のジダンや、
野球で見るグローブ叩きつけや、乱闘にも何とも思いません。
野球選手はテニス選手よりも暴言のイメージが私にはありますが、
「野球はテニスよりルールが緩いんだ。」なんて思うはずありません。
そんな発言するのは、自分の無知を公開しているだけです。
サッカー選手も野球選手も10人くらいしか知りませんし。
世界で戦うと決めた人たちの、
真剣勝負のとき、
且つ、特にストレスがかかっている場面について取り上げてるわけです。
改めて、一般人と、そして日常ともかけ離れているもの。
それをテレビでたった1シーン見た人が軽々しく批判するのは見当違いもいいとこ。
「発言の自由」や「インターネットの長所」にまで口を出す気はないですが、
あまりにフェアではないやり方で他人を非難できる心境は、全く理解できません。


まとめ

テニス好きを何十年としていると「テニス選手のラケット投げる件」はよく聞かれます。
その都度思うことがありましたので、この場で文字に起こしてみました。
大事なのは1つ。
"環境や状況があまりに異なるということ"
そこを避けては結論なんて出せません。

「物を投げたら駄目という当たり前」と、
「人や状況によって正義は変わるという当たり前」
これらをまとめるのってスキルもいるし、労力もかかる。
"自分の無知"と向き合うことにもなるので、その為の勇気もいります。
あれこれ言いたい人は、そういうことから避けずに考えるといいと思います。
こういうことをちゃんと考え、調べたり勉強したりすることで自身の成長にも繋がります。

話は全然変わりますが私は、
「自殺を良くないとする風潮」と「自殺はその人自身の自由」という
対立した考えを整理したく、社会学から宗教観から家族観や政治など、国・地域ごとそれぞれ勉強したのが17歳の頃でした。
"自分の考えに説得力をもたせることがいかに大変か"
経験することはとても重要です。
最後余談ですが、特定の選手を批判するときフェデラーの名前をだす人をけっこう見ます。
でもね、それはダメですよ。
「GOAT」といわれる選手達の中でも、やっぱりフェデラーは違います。
ジョコビッチも特別な選手ですが、毎回批判されるときにフェデラーの名前を出されるのは気の毒です。


2016/4/4

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2022/4/17

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2023/5/26

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2023/7/17

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『The Most Epic Tennis Racket Smashes!』(9:44)

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